ミューワンオートラボオリジナル・ホンダS600/S800用IGNITOR HS-3 お取り付け手順


S600/800は排ガス規制の施行によって、規制前のデスビと規制後のデスビとが存在し、それぞれ取り付け方法が異なります。これを取り違えて取り付けされますとモジュールが破損しますので、以下の要領で必ず確認して下さい。

 


前者、規制前のデスビはデスビ本体をとめるネジ穴とクランプネジとの距離が14-15mm程ですが、後者規制後のデスビはこの間隔が広く25mm以上あいています。

規制後のディストリビューターはスパークプラグの燃焼効率をより高くするため、規制前とくらべてディストリビューターシャフト上のカム(ポイントのヒールをおし拡げる役目)のプロフィール(形状)が若干シャープになっており、カムの起伏を読み取って作動するHS-3モジュールの点火にズレが生じます。 この為デスビ内部でのIgnitorモジュールの設置位置を15度程変えて設置することになります。
下の写真をご覧下さい。規制前のデスビに取付ける場合は黄色い丸の位置にモジュールを設置、規制後のデスビには写真のネジが立っている位置に設置します。どちらの時期のデスビか必ずご確認の上適宜正しいモジュール位置にて設置をお願いします。




設置位置が間違ったままエンジンをかけますと、Ignitorモジュールは短時間で破損します(保証適用外となります)。大きくずれた点火時期を無理に合わせようとせず、適正なモジュール位置でご使用下さい。 もしお乗りのS600/S800で点火タイミングが全然あわないというような場合、当店まで御連絡下されば対策を講じます。なにぶんスペック違いのデスビが多いのでトライ&エラーの繰り返しでのデーター収集となります。どうぞご理解とご協力をお願い申し上げます。


以下、IgnitorキットHS-3取付け手順です。




1.本作業ではタイミングライトによる点火タイミングのチェックと調整が必用になります。IGNITORを取り付ける前にポイントの状態で現状での点火タイミングを必ずチェックし、どの位の点火タイミングに設定されているか記録しておいて下さい。


2.デスビキャップ、ローターを外し、ポイントが見える状態にします。





3.ポイント、コンデンサーを取り外します。





4.ステーショナリープレート(ポイントプレート)を外します。





5.IGNITORプレートを取り付けます。この時、まず長穴の中心がネジ穴の中心に来るように取り付けます。





6.配線取り出し穴に付属のゴムのグロメットをはめ込み、配線を取り出します。

 



7.こちらの配線方法のページに従って配線を行って下さい。


8.更に、ベースプレートからバッテリーマイナス端子までアースコードを一本ダイレクトに引きます。ベースプレートを留めたネジに共締めで構いません。純正状態でのSのアース経路には潜在的に問題があり、エンジンが暖まりますと経路に抵抗値が発生し、トランジスターに供給する電圧が消費されてしまい、動作が停止-エンストに到ります。アースコードの端子がベースプレートに「直接」触れるように共締めし、ベースプレートからバッテリーマイナスまで完全に0Ωで繋がるよう、必ずこの処理を行って下さい。
よるある質問
Q・うちの車はアーシングキットを張り巡らせてありますからこの作業は必要ないですよね?
A・アーシングはディストリビューター内部にはまったく無関係ですので必ず行って下さい。そもそもアーシングキットなんて本来は(以下略

※参考リンク・こちらをご覧下さい

9.この状態でエンジンをかけてみて、アイドリングが安定したらタイミングライトで点火タイミングをチェック、調整に入ります。

10.S600/800のデスビはシャフト/ローターアームが時計方向に廻るので、進角させたい場合はIGNITORプレートを反時計回りに、遅角させたい場合は時計回り方向に動かします。ポイントの時の点火タイミングとあまりにかけ離れている場合、モジュールの設置位置が間違っている可能性が高いので無理にタイミングを合わせようとせず、モジュールを正しい位置に移設して下さい。
  • 注意!クランクシャフトとデスビの回転数は2:1の関係にありますので、デスビ上で10度ずれるとクランクシャフト上では20度ずれることになります。大幅に動かしすぎるとクランクシャフトのマーキングがまったく見えないところに行ってしまう可能性がありますので、少しずつ動かして調整することを心掛けて下さい。
  • 注意!点火タイミング調整する際にはデスビキャップを外しているので勿論エンジンを止めるわけですが、この時イグニッションスイッチも必ずオフにして下さい。エンジン停止状態で電源が入り続けるとIGNITORが焼損する場合があります。エンジンが少しでも動いている状態(クランキングも)は長く続いても心配ありません。





配線方法は
こちら